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大空の下で ~my diary~

モンタナの小さな街から送る、留学日記

日本では、お雛祭りもいつの間にか終わって、3月も早いもので半ばに入りましたね。

私は先日3月8日、この日が“International Women’s Day”であるのにちなんで、
とても平和的なプロテストに参加してきました。

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アメリカ各地では、こんな活動が行われたみたいです。

CODE PINK “Women for Peace”

日本では耳にしたことのなかった話ですが、実は100年近くも歴史のあるものなんだそうです。
1909年2月28日にアメリカで祝われたのが最初なのだとか。

英文ですが、その歴史背景はこちらに載せられていました。

女性運動の高まりと、それに従い社会で女性の権利や参画が次第に認められてきたことを改めて祝う日。そして、女性たちが集い、世界の平和を願い、その思いを堂々とアピールする日。

国によって様々なのでしょうが、今ベトナムに留学している友だちの話によるとベトナムでは3月8日は「女性の日」として祝日にされていて、またキルギスからの留学生の話でも、この日は彼女の母国では祝日ということでした。他の国々ではどうなんだろう。もっと知ってみたいな。

今まで着たことのなかったような真っピンクのシャツを着て(笑)、地域にある「リクルート・オフィス」へ。リクルート・オフィスとは、新兵を勧誘するために設けられたところなのですが、早い話、イラクに兵士を送り続けているアメリカ政府に反対の意思をアピールするために、そのオフィスの目の前でプラカードを掲げたり、平和的な歌を歌って楽しくプロテストをしようというもの。

外の風は冷たかったけれど、青空がとても澄んできれいだったお昼間のイベント。
女性も、そして男性もピンクの服を着ての参加で、なかなか楽しかったです。

「もっと素敵な世の中になるといいな」と感じ、考え、行動しようとしている人たちと集まってアクションを起こすというのは、私にとってはとてもわくわくするもの。

もちろん、こうしたイベントが時には「巨体の象の気を引きたいのに爪楊枝でつっついているような」ことをしている気にもなります。それでも、たとえ世の中の大きな流れに対する直接的な働きかけではなかったとしても、それは思わぬところでもっと素敵な世の中を創っていくプロセスに繋がっているのではないか、そんな気がしてなりません。

直接的なアプローチも必要だし、間接的なアプローチも必要。

世の中を動かしているのが政治(ここでは民主主義のシステム)だとすれば、前者はそれに働きかけることに当たり、後者は例えばNGOが行っている活動(全てがそうとは限りませんが)なのではないかと思います。

そんなことを考えていたら、思いもよらない新たな人びとや情報との出会いがありました。

そしてその出会いを通し、アメリカ国内でも直接的なアプローチを試み、実際に社会に変化を起こしている人たちはたくさんいるんだなと、改めて確信しました。

何だかとってもわくわく。

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写真は、プラカードの一つです。
このサインを見てたくさんのドライバーがクラクションを鳴らしてくれました。

毎日、様々な出会いに感謝しながら、とても楽しい時を過ごしています。
これだから、日々を精一杯生きるのって、やめられないなぁ。
時の流れと空の色に

何も望みはしない様に

素顔で泣いて笑う君のそのままを愛してる故に

あたしは君のメロディーやその

哲学や言葉全てを守り通します

君が其処に生きてるという真実だけで幸福なのです


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ミュージシャン椎名林檎の、「幸福論」より歌詞を抜粋。
椎名林檎の歌は、日本で友だちとカラオケに行くと必ず好んで歌った。

とりわけ彼女のこの歌の歌詞がたまらなく好き。
どうしてかな、ふと思い浮かんで書き留めてみたくなった。

私はきっと人を好きになるとき、その人のPhilosophy(日本語だと哲学とか、人生観とかいう)
に惚れてその人を愛おしく思うんだと思う。

それは恋愛においてだけではなくて、友人関係においても同じことが言える。
本当に大切で身近に感じる友だちには、いつもその生き方に魅せられている。

哲学や言葉全て・・・それを守りたいという気持ち。
何だかこれがある意味、究極の域に達している気がするのは私だけかな。

ここまでストレートに、綺麗に思いを表現してしまう歌詞。
才能が光ってるな、と思う。
あぁ、今、私は本当に素敵な人たちに囲まれているんだな。
そう改めて感じた。

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2週間ほど病気になって、やりたいことは山ほどあるのにと正直焦る気持ちもあった。
でもその一方で、一度ゆっくりと立ち止まったことが、思わぬ副産物を生み出してもくれた。

友だちや周りの色んな人たちが気にかけてくれて、手助けしてくれて、
そのお陰でこうして再び元気な自分がここにいる。

ここに来て、半年が経過した。

残りの数ヶ月で、彼らに思い切りの「ありがとう」と「大好き」を伝えよう。
どうしたらこの人は喜ぶかなって、そんなことを考えだしたら、とても幸せな気持ちになるんだ。
実は、ここ数日間寝込んでいました。

先々週末あたりから風邪気味で、どうにか治さなきゃと思っていたのですが、自己管理の不足のせいでとうとう症状が悪化してしまいました。そして、先週土曜日にやっとのことでお医者さんに診てもらったら「肺炎」を引き起こしていたとのこと。

ただの風邪にしてはあまりにもつらすぎるなぁと思っていたので、納得。
今日は、そんな身をもって感じたアメリカの摩訶不思議な医療事情についてのエピソードを一つ。
続きを読む
「人はどこから来て、どこへ向かっているのか。」

もし真に“どこへ向かって”いるのかを知りたいのならば、“どこから来て”いるのかを知らなければならない。前方に視線を注いでいるばかりでは、全体像は一向につかめないのだろう。

私の尊敬するある方は、話を伺った際に、何と「宇宙史」から話を始めて下さった。
と、そんなことをふと思い出す。

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学ばせてもらう機会があるということは、本当に幸せなことだなぁとつくづく感じます。
春学期に受講している授業の一つが、“Native American Study”というもの。
いわゆる、アメリカ先住民について学ぶ学問ですが、今私が通っている大学では文化人類学の
フィールドの一つとして設けられており、これがまた興味深い分野なんです。

教科書は、以下のものを基本的に使っています。
まだ読んでいる途中ですが、非常に面白いです。

Native Roots: How the Indians Enriched America

“Native Roots”

世界最大のピラミッドは、エジプトのギザにあるクフ王のピラミッドだよと、義務教育の中での歴史の授業で習った記憶がありますが、それさえも超える大きさのピラミッドがあるそうなんですね。

今から1300年~400年ほど前、北アメリカのイリノイ州の南に「カホキア(Cahokia)」と呼ばれる文明都市が栄えていたそうです。何でもその位置から、世界でも有数の長さを誇るミシシッピ河の恩恵を受け、貿易の中心地として栄えた土地だとか。

参考までに、
日本語のサイト→Wikipedia「カホキア」
英語のサイト→“Ancient Cahokia”

古代文明を築いた都市は、アメリカ大陸ではマヤ、アステカ、インカがよく知られていますが、
それだけではなかったんですね。

Wikipediaさんのサイトにカホキアのピラミッドの写真が載っていますが、私の目にはどうしてもエジプトのピラミッドよりも日本の古墳に似ているように見えて仕方がありません。
ちなみに、カホキアで最大のモンクス=マウンドは、王のお墓というよりも専ら儀式や太陽暦のために使われていたのだそうです。

エジプトやマヤのピラミッドにしても、日本の古墳やカホキアのピラミッドにしても、全く違う土地で作られたとは思えないほど似通っているような気がしてなりません。
現在ではアフリカに人類発祥の起源があって、そこから人類は世界各地に散らばっていったのではないかと考えられている説があるようですから、それを基に考えるとすれば、アメリカ大陸に始めて行き着いた人びとは太平洋側か大西洋側の陸を渡り海を越えることで新しい土地を見つけることが出来たと考えられます。

ちなみに、アメリカ大陸の先住民はアジアから移り住んだという説があるそうです。ということは、アメリカのネイティブ・アメリカンの人びとが長い間引き継がれている伝統を垣間見ることは・・・原始時代の日本人ともつながっているのかな・・・!?と、勝手に想像も膨らみます。わくわく、わくわく。

このお話の続きは、また今度書かせていただきますね。

写真は、一年に一度へレナ市内で開かれる“pow wow”の様子です。
子どもから大人までみんな、カラフルな衣装で着飾っていて、とても華やかなセレモニーでした。

ネイティブ・アメリカンの音楽は、いつ聴いてもハートに強く響きます。力強いあの太鼓の音とリズム、歌声が、何とも心地いいんですよね。魂がずっと探し求めていたかのように。

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作家であり、先住民文化(ストーリーテリング)研究家の北山耕平さんのとっても素敵なブログに、
カホキアについての興味深い記事が載せられていました。

ネイテイブ・ノース・アメリカ(亀の島)最大の農耕文明遺跡 

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追記:
記事の更新が滞ってしまっていて申し訳ありません
書きたいことはたくさんあるのですが、なかなか勉強に追われてネットに手をつけられていない日々です。それでもご意見やご感想など聞かせていただけると大変有り難いですので、何かありましたらコメントにでもぜひ残していかれて下さいね。
最近、今さらながらもモンタナでの生活を送りつつ日本からの情報を得ることで、2つのつながっていない世界の間にいるような、不思議な感覚がしています。 笑